【ベジ食ベル】プロが語る!野菜の『うんちく話』と『情報』

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【ベジ食ベル】スーパーのチラシとのタイムラグ


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新聞の折り込み広告、チラシを見る方は多いと思います。色々なチラシがあって、見ていて楽しいですよね。今回は、その新聞の折り込み広告のチラシの中の、スーパーマーケットのチラシの、野菜について紹介したいと思います。テレビなどで『野菜高騰!!』と言いながらも、スーパーのチラシを見ると、普段とあまり変わらない売価が記載されている。という事を見たことありませんか?相場は上がっているはずなのに、売価は安いまま・・?というタイミングがあるのです。なぜこのような事が起こるのか説明したいと思います。

チラシの効果・意味

スーパーは『いかに客を自分の店に寄せるのか』『いかに自分の店の魅力を紹介するのか』『いかに商品を売るのか』などの販促目的でチラシを作成します。そのため他店に負けないような目玉商品、季節を感じる事の出来る季節の旬の野菜、料理するにあたり、肉・鮮魚との関連性の高い野菜を紹介したり、イベント(タイムサービス・試食販売・フェア)をメインにチラシをいれます。チラシを見て、買い物をする店を決めたり、献立を考える方も多いと思います。チラシとは、店のアピールをするための術の1つという事です。

チラシ作成

チラシの構成は、各部門バイヤーいまして、基本的にはバイヤーがチラシ構成と売価を、仕入れ先との商談の後、チラシを作成します。

チラシ作成期間

チラシは、前日に作って、すぐ新聞折り込み広告となる訳ではないのです。自社で作成している店では短期間で作成出来るのかもしれませんが、印刷会社に外注し、チラシ作成から新聞折り込み広告となり、実際に配られるまでには、だいたい1~2週間の期間が必要となります。そのため、仕入れ先とチラシ構成と売価の商談が行われますのは、1~2週間前なんです

チラシの売価と相場の誤差の原因

『野菜高騰!!』と言いながら、スーパーのチラシの売価は変わりがない。この誤差が生じる原因は、『チラシの作成時期と現行の相場の間に、タイムラグが生じるから』なんです。チラシで98円売り!と記載してあるのに、相場が上がったからといって、勝手に値上げは出来ないですよね。チラシの売価を見て、それを目的に来店されるお客さんもいる訳ですし、何よりお客さんと店との信用問題になる訳です。このタイムラグは、天災などの被害により、予想外に相場が高騰した時に起こりやすい現象です。チラシ作成のためのバイヤーと仕入れ先との商談の時点で、仕入れ先も1~2週間先の野菜の状況を完璧に予想するのは、天候・天災相手なだけに無理な話なんです。特に天災により、産地が被害を受けて出荷が減るなんて事は分かりませんよね。そのため、前年比と商談時現在の相場から予想した値入れをします。仮に相場が上がりそうな気配を感じながらでも、店のアピールの術の1つであるチラシに、アピールにならない売価を掲載する訳にはいきません。突拍子もない値入れをする事は、店と仕入れ先との信用関係に関わってしまいます。こうして『相場 = 売価』とはならない場合があるのです。

まとめ

このように野菜の相場は日々上下していますが、末端の消費者が、価格高騰・下落を実感として感じとれるまでは、タイムラグが発生する事もしばしばあります。特に地方の方がワンテンポ遅れるイメージがあります。買い物に行き、目で見て、高騰を実感してあたふたするより、相場をいち早く知り、家庭で保管出来る商材は、このタイミングで買うことが出来れば、得とも言えます。私のTwitterで野菜情報をつぶやいていますので良かったら『ベジ食ベル』というアカウントをフォローしてください。


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【ベジ食ベル】野菜高騰を予測する3つのポイント

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近年の異常気象や災害により、野菜高騰!のニュースを見る事が増えたように感じます。先日まで98円で売っていた物が、急に倍以上まで高騰していた!何て事ありませんか?野菜が高騰しますと、家計への負担増になり、頭を悩ます事もあるかと思います。『高いから買わなくて良い。』とも健康面を考えますと、なかなかそうもいかないですよね。今回は野菜がなぜ高騰するのかという仕組みについて紹介したいと思います。少しでも早く値上がりの予測をたてる事が出来れば、これからの買い物の仕方も変わってくるのかもしれません。

野菜の流れ


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図を見て頂ければ分かると思いますが

①生産者 ➡ 市場
②市場 ➡ 買出人
③買出人 ➡ 消費者

大まかに、このような流れで野菜は日々動いています。野菜の値段はどこで決まるのか?と言いますと、基本的に②の段階で相場という物が形成されます。②の相場により、私達消費者が買う野菜の値段が上下します。では、この相場というものは、なぜ上下するのか?という事を説明します。

【出荷量(供給) = 消費量(需要)】
需要と供給のバランスが、キレイに取れているのがベストなんですが、様々な理由によりこのバランスは崩れます。
(例)1円の価値の物が10個あります。10人が欲しいと言えば1人1個ずつ配る事ができ、10人とも1円で1個ずつ手にする事が出来ます。


【出荷量(供給) < 消費量(需要)】
消費量(需要)が増え、出荷量(供給)を消費量(需要)が上回ると、野菜が足りないという状態に陥ります。そうしますと単価が上がり、流動を鈍くしようとする傾向にあります。  (例)1円の価値の物が1個あります。10人が欲しいと言えば、誰がその1個を得るのか決めれません。そうしますと1円の価値だったものの価値を上げようとします。価値を上げる事で欲しいと言った9人は諦め、1人だけが手にする事が出来す。

【出荷量(供給) > 消費量(需要)】
出荷量(供給)が増え、消費量(需要)を出荷量(供給)が上回ると、野菜が余ります。すると単価を下げ、流動を良くしようとします。
(例)10円の価値の物が10個あります。1人が1個欲しいと言いました。1個だけだと残りの9個の処理に困ります。そうしますと10円の価値だったものの価値を下げようとします。価値を下げる事で1人が10個全部手にしてくれます。

極端な例ではありますが、このような微妙なバランスで、相場が上がったり、下がったりするんです。ではなぜ需要(消費量)と供給(出荷量)のバランスを均等に維持出来ないのかという事を説明します。       

なぜ出荷量が増減するのか?

①天候
一番の理由は天候です。野菜は生きています。暑い日ばかり続いたり、雨ばかり続いたりと極端な天候が続く事で、野菜はダメージを受けます。野菜がダメージを受け、品質が低下しますと、出荷が出来ないという事態に陥ります。通常良い物ばかりを目にする日本では特に、品質の悪い物には価値が付きにくいのです。収穫して出荷するための諸経費・人件費・運送費などを考えますと、出荷するだけ損となる可能性もあります。また品質の悪い品物を出す生産者・産地と風評被害を受ける可能性もあります。また台風・水害などの災害により、ハウス・畑がダメージを受ける事で出荷が出来なくなるケースもあります。このような理由で出荷量が減る事があります。逆に、野菜にとって良い環境・天候に恵まれますと、豊作となり出荷量は増えます。需要と供給のバランスを維持するために、必要な数量を出荷するのが一番理想的なんですが、良い物が沢山出来れば、生産者としては出荷したいですよね。仮に出荷しないとなると、廃棄するための諸経費がかかります。このように微妙なバランスで出荷量が変化するため、出荷量と天候とは、非常に密な関係性にあるんです。            

②長期連休・市場の休み(休場日)
市場は市場独自のカレンダーで営業していますが、通常の祝日・日曜日・長期連休(GW・盆・正月)は、市場も休み(休場日)となります。市場が休みの日は、出荷しても取り扱いが行われないため、長期の連休になりますと生産者も出荷をせず休むところが多いです。それにより長期連休明けの出荷量は極端に少ない場合があります。また相場の上がる売り時の長期連休に向けて出荷を早めて収穫する事により、長期連休明けに収穫出来る物が減り、出荷が少ないとも言えます。                  

③産地切り替え
産地の切り替え時期には、野菜が品薄になる事が多いです。産地によって、野菜が作れる時期・作れない時期があります。【関西圏➡関東圏➡関西圏】のように時期によって産地は移動していきます。各都道府県色々な野菜を出荷していますが、一大産地が終了しますと、それを賄う代替え産地が必要になります。一大産地の収穫が終わりそうなのに、代替え産地の出荷がまだ始まっていないとなると品薄状態になります。もしくは、時期によって一部でしか作れない野菜となると、その産地に全国が集中しますので、出荷量のキャパを超えて品薄状態となり相場が高騰するのです。

なぜ消費量は増減するのか?

①連休(GW・盆・正月)
野菜の消費量に含まれるのは、私達一般市民だけでなく、飲食店、旅館・ホテルなども含まれます。連休になりますと、旅行に行ったり、外食する人口は増えますので、飲食店・旅館・ホテルでの野菜の消費量も増えます。それに加え上で説明しましが、長期連休になりますと市場が休場日となりますので、買出人は連休中の荷物もまとめて買って貯めておかなければなりません。その為長期連休前の消費量は格段に増えます。

②学校給食
学校給食でも野菜を消費します。全国の小中学校の数は、約3万校あります。給食で使う野菜の量は想像もつきませんよね。特に夏休み明けには、給食による消費量増加による相場持ち上げが多いです。

③テレビ
『健康に良い』『ダイエットに効く』などの内容で、野菜をピックアップして取り上げられる事も多いです。するとテレビの反響により、その野菜の消費量は瞬間的に一気に増幅する場合が多いです。

④旬の野菜
時期により、野菜の種類によって、消費量が異なります。夏場の白菜の消費量と、冬場の鍋シーズンの消費量では全く違います。キノコ類も同様です。サラダ野菜も夏場と冬場では違いますね。このように時期時期で野菜の消費量が変わります。

⑤消費量減の理由
では、逆に消費量が減るとはなぜか?と言いますと、こちらは一概には言えませんが、消費量減には出荷量増が平行して関わっていると思われます。例えば、キャベツ78円で買いました。次の日またキャベツを買いました。では次の日買うか?と考えますと、なかなか安くても手が伸びないのではないでしょうか?相場が安くなり、消費量を上げる一方、安値が続く事で野菜が売れない時期が不思議とあるんです。これは消費量にもキャパがあるという事だと思います。

その他

その他としまして、一時的に野菜が市場に少なくなる理由を説明します。それは大手スーパーと関係します。日本最大手の某大手スーパーで考えますと、全国約400店舗以上あります。このような大規模な店舗をもつ大手スーパーが特売・チラシをいれる事で、大手スーパーだけでの野菜の必要数量はもの凄い量となります。これにより【市場 ➡ 買出人】に回る物量のバランスが崩れる事があります。こうして大手スーパーには物があるが、一般市場・スーパーには物が少くなるという事態に陥る事もあります。


相場を予想してみよう

上記内容を読みまして、相場と需要と供給のバランスについて、なんとなくでも分かりましたでしょうか?この知識を実生活に活かしていきたいと思います。

野菜が高くなる3つのポイント
①天候・台風などの天災
②旬の時期
③長期連休

この3つのポイントを、日々の生活で考えるだけである程度の相場上げのタイミングは、予想出来るのかもしれません。ただ、注意が必要なのは、『相場 = 売価』ではないという事があるのです。そちらにつきましては↓こちらをお読み下さい。

スーパーのチラシのタイムラグ
https://yasaiseika.hatenablog.jp/entry/2018/08/23/151803

あくまで相場予想となりますが、ニュースなどを見て、3つのポイントのいずれかの要素が1つでもあるのなら、今後の値動きに注意が必要という事です。

【チェックポイント】

①産地チェック
皆さんは、普段行くスーパー・八百屋さんの野菜の産地を気にした事はありますか?売り場の産地を見てみますと、近隣のスーパー・八百屋さんは、だいたい野菜の種類によって同じ産地の野菜が売られている事が多いと思います。ジャガイモ・玉ねぎ(北海道)、レタス(長野)などなど、季節にもよりますが、一大産地の商品が置かれていると思います。関東圏・関西圏で取り扱う主要産地は違うと思いますが、各都道府県、地元の地方卸売市場・中央市場を通って野菜は流通しますので、だいたい近隣で同じようなラインナップになります。スーパーによっては独自ルートでこだわりを見せたり、地元生産者の野菜を地産地消したりもします。この売り場に並ぶ野菜の産地を気にしてみますと、相場予想にもヒントをくれるんです。例えば台風の通り道になっていたり、天災により被害がでたりとなれば、出荷量が減る事が予想され、相場が持ち上がる可能性も考える事が出来ます。このように一大産地、もしくは日頃使う野菜の産地の状況を知る事で、ある程度の相場を予想する事が出来ます。

②相場チェック
市場では、日々の野菜の値動き・相場を公開しています。市況と言いますが新聞によっては市況を載せている新聞もあります。市況は箱単価・キロ単価で価格が記入してありますので、見てもなかなか分かりにくいとは思いますが、自分の住んでいる地域の市場の市況を見る事で、【市場 ➡ 買出人】の相場をある程度予測する事が出来ます。各地域の市況はこちらのURLから見る事が出来ます↓。

みんなの農業ひろば
https://www.jeinou.com/mobile/market/

市況の見方の目安としては、『一番高い値段と一番低い値段の、真ん中位が一番出回っている値段』と見て頂いた方が良いかと思います。

まとめ


日常の食卓に不可欠の野菜。1円でも安いスーパーをハシゴするのも良いのですが、ほんの少しでもニュースなどの情報に目・耳を傾け、ほんの少しでも野菜について考えるだけで、なんとなく買い物をしていた野菜が、考えて買う野菜に変わり、食卓・家計にメリットをもたらす事もあるのかもしれません。あくまで相場ですので、消費者が買うスーパーの売価とは異なりますが、野菜について興味を持って頂けたら幸いです。私のTwitterアカウントは【ベジ食ベル】です。野菜の状況と予想とうんちく話をつぶやきたいと思いますので、興味がある方はフォローしてみて下さい。最新情報先取りになるのかも!?ですね。

その他にリスクのない【お小遣い・へそくり稼ぎ】をブログで紹介中。気になる方はこちらも読んでみて下さい。【https://bonbiipapa.hatenadiary.jp